2019/01/10 18:40

これはかなりひどい状態です。
信濃楽器。たぶん'70年前後。ギターが非常に売れた時代の普及品(と言っても当時としてはそれほど安いものでもありません)量産モデルです。

ナイロン弦ではなくスチール弦が張られていて、しかも巻方向が逆さまに巻かれていたためにナットに向かう弦が下(ナット方向)のシャフトに触れてしまい、樹脂部分を破損してしまっていました。

フォークギター式のものはペグシャフト径が細いので、ヘッド形状にもよりますが、下のシャフトにはあまり強く接触しないか、したとしても金属製(主に巻かれている弦に接触します)なので、動きが悪くなるだけ(もちろん弦が切れやすいなどの不具合もありますが)で、通常とは違うのでチューニングの際に違和感がある程度で、それほど問題にならない(いや、だいぶ問題だとは思いますが)ことも多いですが、クラシックギターの場合はシャフト径が大きく、しかも樹脂製なので、動きが渋くなるだけでなく、壊してしまいます。
そしてもちろんナイロン弦が張られることが前提で作られているギターなので、よりテンションの高いスチール弦を張ったためにブリッジやボディ、ネックにも多大な負担がかかって、相応な被害も出ています。

'60年代後半~'70年代はじめころ、まだ国内ではクラシックギターはあるもののスチール弦を張ったギターはクラシックギターのペグやブリッジ、内部のブレーシングなどをスチール弦用に改良した鉄線ギター(ヤマハのダイナミックギターが有名てすね)くらいしかなく、所謂フォークギターはなかなか手に入らなかった(入ったとしても非常に高価だった)時代にはこのようにクラシックギターにスチール弦を張ったなんてことも多かったのだと思いますが、このギターは張ってあった弦がわりあい古くなかったので、わりあい最近に張られたように思います。
あるいは古いギターにダメ元で張ってみたのでしょうか?弦の張り方なども逆さまなだけでなく、非常に雑な巻き方をされていたし、あるいは弦が張られていにったので、とりあえず張っておいたのでしょうか?
これはたんに自分の偏見かも知れませんが、このような(いや、弦の張り方など以外にも)ひどい状態で来るのは主に日本国内からのものが多い印象です。
以前だいぶアメリカなどから買ったギターはそれなりに劣化していたり、壊れていたりするものも多かったですが、こういう壊れ(壊され)方のものはまずありませんでした。
むしろびっくりするような直し方(折れたネックをクギで打ち付けて直してあったものもありました)をされてはいるけど、それでもちゃんと(?)弾けるように直されたものが多かったです。
日本国内からのものはこういったものも多いし、非常に長い間、しかもかなり悪い環境で保管されていたらしきものも多く、けしてそれなりに大事に弾かれていたようには見えないものも多いです。
いや、もちろん外国の人は物を大事して、日本人はそうではない、、といったことではないんですけどね。
これはいったいどういうことなんだろう?、、なんてことをよく思うわけです。

で、まー、そんなことはさておいて、、果たしてこれがまた元気に弾けるようになるのかならないのか、、だいぶ自信がないですが、、。

只今クーポン(クーポンコード4C6V2FT5)使用で15%off!2019/1/12(土)まで!
R.M.kalimba/craft&junkの商品はほとんどが一品ものです。
気になっているものがある方はどうぞお早めに!お待ちしています。